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春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜

子供たちへ

メッセージ6(後編)
更新日:2008.4.2
「将来の夢は何?って聞かれてもわかりません」
(後編)

やがて家業が倒産し、親の借金を背負いながらがむしゃらに生きた。
そして難病がスタート、そこから見つけた今の医療介護ビジネス。
振り返れば自分の役割と将来の夢を見つけるまで、随分右へ左へ寄り道をしてきた。
ただ、この寄り道は、僕の人生にとって大切なものだったと今は言い切れる。

長男の哲朗が小学生の頃、
「お父さん、“将来の夢”って作文が宿題やけど、何を書いていいのかわからへん」
と困ったような顔で僕に聞く。
「そやなあ、わからへんものはわからへん、と書いたら」
と笑って答えてやった。
僕は自分の少年時代の苦しみを思い出し、
子どもにはあの苦しみは絶対に味あわせたくないと思った。
女房は「もう少しちゃんとアドバイスしてやったら」と僕を批判するが、
内心ひやひやしながら、“立ち木で見守る”親に徹してきた。

前回このコーナーで紹介したように、哲朗は自分の意思でハワイの大学へ留学した。
その哲朗が6月に一時帰国したときだ。
「ただいまー」と言って帰ってくるなり、
テラスデッキにいた僕のそばにどっかと腰を下ろし、
「あ〜ぁ」と大きな溜息をついたあと
「お父さん、こんなに勉強するの、生まれて初めてや」
と言って、ハワイの生活を語り出した。
今まで見たこともない精悍で晴れやかな顔!
夢のかけらを掴みかけたのかもしれない。







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