第6話前編
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更新日:2009.10.30
第6話「募る」前編
在宅医療・福祉の領域で「サービスを受ける側の視点」から提言を続け、要介護から看取りまで包括した「終(つい)の棲家」ビジネスに取り組む
ハンディネットワーク インターナショナル(HNI=http://www.hni.co.jp/)春山 満代表による連載『平成維新――目覚めよ!薬局・薬剤師』は、
今回で最終回を迎える。半年にわたってお目通しいただいたことにまず感謝の意を表したい。先の衆院選において有権者は政権交代を選択した。
気づけば日本は今、あらゆる面で制度疲労をきたし、先行き不透明な閉塞感に支配される中、新勢力が現状打破の起爆剤となれば救われよう。
それは単に大いなる変化に期待を寄せるだけではなく、それぞれの立場から行動に移す時代の幕開けでもある。明日を今日より良くするために。(編集部) 半年にわたって語りおろされてきたテーマは「医療をコアとした地域ゾーン開発」ならびに「医療と提携した地域複合サービス」のあり方である。
連載を通じて春山代表は「守られすぎた環境で歪に成長してきた日本の医療」を痛烈に批判した。
サービス概念の欠如した医療関係者、病院を高齢者の暮らす場にした国の無策、解消されない不安と不満足などに対し、
容赦ない“言葉の鉄槌”が落とされた。義憤の矛先は院外処方せん応需を既得権益と捉える一部の開局薬剤師にも向けられた。
「地域に密着して患者と向かい合う薬剤師は本来、暮らしそのものを見るプロフェッショナルであるべき。すべての診療科、行政、
他の専門職とクロスオーバーする立場から患者のニーズを各所へ伝え、お互いに改善策を探る役割を担っているはずだ」と。
また「薬局、薬剤師はニーズの裏にあるウォンツに気づいてほしい」と重ねて呼びかけ、その“インバーター”となる手法として
エーキャット(ACAT=エイジド・ケア・アジャスタブル・チーム)構想を提唱している。
※このコラムは「DRUG magazin」2009年10月号に掲載された連載を再掲載したものです。
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