◆「第三の人生」を輝き溢れる“グッドタイム”に◆
全国津々浦々をネットする7万6,000軒の薬局薬店・DgSは、郵便局や交番と同様、これからの日本の地域と暮らしを支える重要な社会資源となり得る。
まして約25万人を数える薬剤師、改正薬事法によって誕生した新資格者の登録販売者を擁する「専門性」は、他に代えがたい。欧米の医療・介護事情をつぶ
さに視察してきた春山代表は、薬局薬店・DgSを情報ハブセンター=コア(核)に位置づけ、初期の要介護から看取りまですべて預かる日本型ACATの創出
を訴える。定年退職後に迎える「第三の人生」を輝き溢れる“グッドタイム”に導くこのプロジェクトは、薬局薬店・DgSを日本の新たなインフラに再構
築するものだ。
薬剤師および薬局薬店・DgSが持つ可能性をいち早く示唆する春山代表は「昭和30〜40年代、さらに昭和50年代から平成へと続いた発展成長社会はすでに終
わり、今、安定成熟社会へ大きく転換したことに、気づかなければ」「ニーズの裏にあるウォンツを解決することが新たなビジネスチャンスを生むことに、気
づかなければ」「小判鮫商法からワンストップショッピングに変わるチャンスが来ていることに、気づかなければ」と、檄を飛ばす。
一方で、視点を変えて「ACATが総合コンサルティング・ステーションとして、AN(下図参照)が命の看取りまでをも包括する“終の棲家”として機能すること
によって、どれほどの高齢者が不安を消し、どれほどの家族が笑顔を取り戻すか。そのキーパーソンは変身を遂げた薬剤師」と、エールを送る。「これは東京
・大阪を中心とする大都市部だけのプロジェクトではない。むしろ地方都市、人口20万人規模に、一つのACATと一つのAN。例えるなら、特急停車駅に全国津
々浦々『駅前AN』時代のスタート」と、続ける。さらに、「マツキヨとローソン、イオンとDgS連合などの勝ち組同士の合従連衡が始まる今こそ、大チャ
ンス」と、時代の風を読む。
最後に、「志を持った薬剤師や薬局薬店・DgSには、この手法をすべて教えよう。だから、今、この指とまれ!」と、締めくくりのメッセージを残した。
(おわり)
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※このコラムは「DRUG magazin」2009年10月号に掲載された連載を再掲載したものです。
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