総合トップ > 春山 満について > メッセージ集 > 闇に活路あり > 闇に活路あり もくじ 1
春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜

闇に活路あり

第四章其の一


更新日:2008.2.13
試されている日本 其の一

私は歴史が大好きで、歴史を通して物事を見るのが常となっている。日本は人類の実験箱のようだと思う。今、この国の良さが全部消されつつあると思う。ここから日本人がどう盛り返していくのか。それともそのまま衰退するのか。まさに正念場にある。

■ 日本は人類の実験箱

日本人ってものすごく強くて器用な民族だと思う。江戸時代の最大の遺産は、武士の女房をつくったことだ。家を守り、子供を育てるための教育者として、そして一方では旦那をいかにその気にさせて、国取りゲームをさせるかに心を配った。本当のマネジメントをしていた。「男はえらい」と言いながら、実は女が一番えらい。その時代のダイナミックな男たちは、みんな女がつくっていた。女が監督で男は役者のようなものだ。

明治に入っても、まだいろいろな気骨の残る中、いろんな知恵を積み重ねてきた。黒船が二隻来た時、佐賀ですぐに黒船のコピーを作ったという。黒船に入らせてもらって、そこでザーッと瞬時に図面をコピーして、瀬戸内の水軍に造らせた。黒船の乗組員は「サルが上がってきた」くらいにしか見なかったという。

設計図も製造技術もないなかで、見よう見まねで本物を造ってしまったのだ。世界でそんなことをやったのは日本だけだ。微分積分などの数学の基礎だって日本人がつくった。日本人はものすごくしなやかで優秀だった。

ところが明治以降、大きな間違いに入っていった。運命に甘やかされてきたのだ。なまじっか戦争に勝つなど、数多くの偶然に救われてきた。そして第二次世界大戦に入って負けた。

この時、したたかなアメリカが入ってきて、日本人の順応性、しなやかさを逆手にとって自らに有利なように利用した。しなやかにアメリカにすぐなびいて、敵国で何十万もの日本人を殺したアメリカ人を友人として迎え、形だけの西洋をかっこいいと思ってあこがれた。

(次回につづく)





僕が取り戻したGood Time 僕がみた世界のGood Time 子供たちへ 壷中有天 新しい家族へ 闇に活路あり