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春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜

闇に活路あり

第七章其の一


更新日:2008.11.5
歯止めない日本の落下 其の一

障害を持っている私にとって、移動の際の「時間距離」という問題は非常に重要だ。
実際には近くとも車いすで行けない場所はとてつもなく遠いし、
逆に外国でも車いすのまま飛行機に乗り込むことができれば近い距離となる。

■ 道路整備は国策で

そういう意味では道路公団の民営化の論議は非常に関心がある。
私は、民営化推進論者の猪瀬直樹さんのスタンスに疑問を持っている。
「高速道路を民営化して独立採算性にし不採算部門をカットする」
という発想は一見正当に見える。

日本は東西に長い島国という特殊な地形をしている。
しかも、背骨のように山が連なり、太平洋側と日本海側の行き来は容易でない。
こうした国土をより有効に利用し短時間で移動するために、
時間距離を縮めてくれる高速道路網はとても大切だと思っている。

その高速道路整備の問題が、日本の特殊法人改革議論の中で、
道路公団民営化という形で真っ先に取り上げられている。
「道路の経済性の有無で今後の計画の撤廃を決める」という論理は間違っている。
例えば英国では、高速道路はM1、M2という名で全国に張り巡らされ全額無料だ。
米国でもハイウエーはほとんどタダ同然。
これは国策で「国がやるべきものは、何十年というスタンスで考えて国がやり遂げる」ということだ。

(次回につづく)





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