更新日:2009.2.12
歯止めのない日本の落下 其の四
■ 自己責任ない企業人
総無責任主義が日本を悪くしている。あの山一証券がつぶれた時、私は香港でテレビニュースを
見ていた。
破たんが明らかになって社屋から出てくる社員にカメラを向けると山一の幹部社員は
見事に被害者になって
カメラに向かい「自分たちの人生をどうしてくれる」と怒りの表情で訴えていた。
前日まで、社員をノルマで追い立てて金融商品を売らせていた連中なのに「お客様に申し訳ない」の
一言がない。
そして、薄っぺらな言葉で会社を評論する。
自分で勝手に「会社は永遠、借金しても 何とかなるさ」と思っていただけなのに、
自己責任に基づいた反省がまったくない。
実に腹立たしかった。
実はこうした「時代の闇」は昭和四、五十年代にすべて日本人が好んでつくり上げてきた。
その本質に気付かない限り日本の「闇」はまだ続くのだ。
(次回に続く)
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