第9章「子育てなんて、真面目にやったらあかんで〜!」
私は未だ子供を授かっていないので偉そうな事は言えないが、私なりに今回の放送内容を理解する事ができた。
私は幼少の頃、両親と一緒に遊んだ楽しい記憶があるのと同時に、少し寂しかったという記憶もある。当時、父が営んでいた事業も成長期に入り、とても多忙な時期で、父は海外での仕事も多く、頻繁に母と共に海外出張へ行っていた。多忙な両親のもとで育ったという環境ではあるが、両親に対して「私にかまってくれない」と憤りを感じたことはなく、むしろ私を育てるために懸命に働くその姿に、私は年を重ねると共に憧れを抱いていた。だから、自分で言うのも変だが、今まで全うな人生を歩んできたと思っている。
そして、幼いころから 「勉強しろ!」 と父に厳しく言われた事はなく、「働くことが一番の勉強だ!」 と言われた事だけは良く覚えている。高校入学と同時にコンビニでアルバイトを始め、やがて社会人となり、父に対して特に甘えた事はなかった。だが、たった一つわがままを言った事がある。それは「どうしても 春山 満 に会いたい」 と・・・。それが、現在の師匠であり第二の父「春山 満」と出会う為の手段だった。そして、父親への憧れ、母親からの優しさ、そして春山 満からの強烈なスパルタ教育?(笑)・・・があったからこそ、現在、私はこうして公の場にて皆様にメッセージを発信できている。
私が考える子供の教育とは決して勉強だけをさせるような教育ではない。もちろん、勉強は大事である事には違いはないが、最近の家族のあり方は少し変わってきているのではないかと疑問に思っている。放送でも師匠は言っているが、子供への最大の教育とは、父と母が一生懸命お互いの役割を果たし、その頑張って生き抜いている後ろ姿を何気なく子供たちに見せる事ではないかと私も思う。私は両親に人生のレールを引かれその上を歩むことは今までなかった。色んな選択肢がある中で時には両親にも相談はしてきたが、最後の選択は自らが行なってきた。自らの選択で決めた事に失敗もあれば成功もある。親の気持ちとしては子供に出来るだけ正解の道を示してあげたいと思うかもしれないが、子供はある程度ほっておいてもしっかりと自らの人生を歩んでいく。子供たちには成功だけを経験させるのではなく、失敗という素晴らしい教訓も教えていくべきではないだろうか。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |