第13章
「情報に流されたらあかんよ-。木を見て森を見ずという言葉を忘れたらあかんで〜!」
現在、私たちが情報を得ようと思えば色んな手段があるだろう。新聞・雑誌・インターネットなどなど・・・。しかし、果たしてその情報は信頼できるのか?
私は毎朝新聞を読んでいる。ただ、あらゆる新聞を読むことはなく、スポーツ新聞だけを読むようにしている。なぜか、それは必要かつ興味のある分野の「事実」のみを得たいからだ。私の一日は、まずテレビの経済ニュースを聞きながら、スポーツ新聞の社会面だけを見ることから始まる。スポーツ新聞のバラエティーに富んだ内容の中でも、社会面は実際に起こった事をシンプルに伝えているので非常に解りやすく便利だと私は感じている。今、多種多様なニュースが日本中で様々なメディアで報じられているが、全て本当に必要な内容なのだろうか・・・。例えば、よく経済評論家が今週の株価の予想、為替の予想等をしているが、あのレベルなら誰でも予想できると私は思っている。現在は円高で、今後の見通しは70円〜80円と書いてある新聞がある。しかし、そんな事はほとんどの人が予想できる。また、政治、経済の記事なども後々に事実と異なっていたという事はないだろうか?こんな競馬の予想をしている様なメディアから情報を得ても仕方がないので、私は自分の情報網からシャットアウトしている。しかし、何らかの方法で情報を得なければまったくの世間知らずになってしまう。だから、私は情報元を取捨選択し、スポーツ新聞以外にも海外からの情報としてブルーバーグ(金融情報)やCNN(国際ニュース)をインターネットで簡単に見るようにもしている。
ただ、これだけデジタルが発展した事で容易に情報を得られるが、やはり事実は自分が足を運び、自分の目で見て、自分で風を読む、アナログ的な行動でつかむしかない。だから、いくら自分が信頼する情報元から得たものであってもその内容を鵜呑みにしてはいけない。例えば、有料老人ホームの情報誌やパンフレットにおいても、記載されている内容はどこも完璧。メリットは積極的にアピールし、デメリットは伏せてしまう。ただ、これは高齢者ビジネスの世界だけでなく、どの業界であっても当然のことである。ここで情報提供者を恨んでも憎んでも仕方がなく、得た情報に対して私たち一人一人が賢くならないと何も変わらない。極端な話、だます方が悪いのか、だまされる方が悪いのか?もちろんだます方が悪い事には間違いはない。ただ、だまされる前に自分が知識を付け適切な判断をするようには出来ないだろうか。だまされる時は勿論予測なんてできない。私たちが出来る事は、普段から少しでも知識を付け、得た情報を鵜呑みにせず本当に正しい情報なのかを考えなければ自分の納得のいく判断を下す事ができない。
今や氾濫する情報の中から得る確信とは、必ず自分の行動によって生みだすものだと私は思っている。簡単に手に「取る」ものではなく、果敢に攻めて「獲る」ものこそが、自分にとっての利益をもたらす真の情報となり得るに違いない!
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |