第24章 「世の中がどう見るかなんかほっとけ!自分が変れば世界は変わるぞ〜!」
世の中からどうみられるかを考えていると行動が鈍る。自分の悩みを解決できないのは、周りのせいにしたり、自分を取り巻く環境を原因としたりすることが多い私は、そう思う。私は以前コラムにて、「人生というのはいつもギャンブルに近いものだと思っている。」と述べた。例えば、競馬やパチンコ等のレジャーを興ずる場合のみならず、経営・投資、そして恋愛・人間関係等、日々希望を持ち決断を迫られる全てが、正にギャンブルの連続である。生きてきた中で私はギャンブルじみた事を何度も経験し、落胆する時もあれば、歓喜することもあった。ただ決断が多ければ多いほど人間は成長し、いつのまにか「世の中にどうみられるのか」なんて気にしなくなっていた。しかし、「世の中にどうみられるか」だけ気にして生きている人も多い。周りを気にせず生きるのか、世間の目ばかりを気にして生きるのか、どちらも最終的には個人の決断によって人生の道は決まる。例えば、性格が悪くても綺麗な女性を選んだり、無理してブランド品を着飾ったり、大企業という名前だけで就職したり・・・。まあ例を上げればきりがない。ただ自分がどうしたら幸せかだけにフォーカスしたら、周りなんて気にならなくなると私は思っている。
私の師匠である春山 満は、進行性筋ジストロフィーという難病を24才の時に発症し今では首から下は全く動かない。もし師匠が難病になった事を嘆き続け、世の中からどう見られるかを気にしていたら、今のように力強くは生きていない。決して、師匠は難病を克服したのではなく、難病を受け入れ難病と共に生きているのだ。たまに師匠は自分の難病を「これは、『グリコのおまけ』みたいなもんやー!」と笑って言うことや、それぞれが持つ『個性』の一つと表現することもある。世の中からどのように見られるのかを気にし始めると、まずこんなブッ飛んだ答えは返ってこないだろう。こうやって、自分の考え方を少し楽天的に考える事で、自分が今まで見ていた世界が変わってくる。
これは決して難病を持った師匠や障害を持った方だけに通じる話ではない。五体満足の我々が一番気づかないといけない事だと思う。世の中からどう見られようが、自分は自分の納得するように生きる。社会というしがらみや家庭という守るものがあり、全ての人々は一人一人が繋がって世の中は出来ている。その個人の考え方や決断が全てに影響し我々の人生へと繋がっていく。流行だけに流され、個人の主張よりも全体的な意見を尊重し過ぎると我々個人の存在は消えていくのではないだろうか。
今の日本は経済だけでなく個人レベルでも元気がない。まずは一人一人が元気を取り戻し社会の流れを変え、日本全体に活気を与えなければいけない。私の師匠 春山 満の生き方や考え方には、これからの世の中を『生き抜くヒント』がたくさん詰まっている!
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |