今回も先週に引き続き巽社長がゲストである。放送の中で常識ということについて語っておられる。しかし、そもそも常識とはなんなのだろうか? 常識といっても、個人個人によってとらえ方は違うはずである。このコラムでは何度も言っているが、人にはそれぞれ個性がある。個性があるから、合わない人がいるし、合う人もいる。 個性というのはそれぞれが持つ感覚みたいなものである。私の会社でも同じ目標を共有していても、社員それぞれの個性は違う。そう考えるとそれぞれが常識と呼ぶものも全く違う。 いい例が春山 満である。
春山 満が常識人だと思われるだろうか?私の答えはノーである。まず、難病にかかって、生きていくだけでも大変なのにそこから事業を起こせるだろうか?私がもし春山 満と友人だったとしたら、間違いなく「そんな馬鹿なこと言わないで生きることを考えろ」と説教しているはずである。さらに事業も成功させるなんて、私にとってはまさに非常識そのものである。 他にも何かを創りあげる人・・・パイオニアと呼ばれる人にはもともと常識なんて言葉はなかったのだろう。
今の常識も、昔は非常識の場合が多い。 だから非常識を常識に変える、これも人生の楽しみではないだろうか。
今回も株式会社ライトハウスの巽社長がゲストだ。僕はまだまだ新米経営者だが巽社長の考え方に共感できる部分がたくさんある。その中でも常識を疑い同じ業界や一般的には非常識と言われることに対しても信念をもって愚直にやり続けることがあげられる。ビジネスの発展や技術の発達の原点は常識を疑うことからではないだろうか。
常識というのは今現在一般的に通じる考え方を表す言葉ではあるが、これが未来に繋がるとは限らない。書店業界を一つの事例にすると分かり易い。インターネットが普及するまで、本は書店に足を運び購入する方法しかなかった。これが紛れもない常識だった。しかしインターネットが普及すると最大の書店はインターネット上で購入するAmazonになった。某大手書店はバブル期に比べて書店数は約二倍になっているが総売上額は横ばいのままだ。
全ては今の常識を疑うことから始まる。そして時代や環境と共に変化しなければいけない。今の常識に囚われあぐらをかいていると、いつか必ず足元をすくわれる。肝に銘じなければいけない。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |