今回は「老いは人生の集大成」というテーマである。どんな人でも必ず年をとり、死に向かっていく。年をとると何に余裕ができるか・・・。時間である。沢山時間ができる。さて、この時間をいったい何に費やしたらいいか?時間ができるということはお金も必要になる。必要なお金がないと、やっと時間ができたのに、楽しむことはできない。とても単純なことだが、一番いい時間を過ごすための知識とお金を蓄える期間として、今があるのではないだろうか?だからこそ、今この瞬間を大切にしなければダメなんだ。
年をとってから気がついても、時すでに遅しである。自分の目標に対して、今この瞬間、努力を惜しまない人にだけ、人生最良の時間というものが訪れるのかもしれない。春山 満の生き方を見ていればわかる。このラジオのファンの方々にはおわかりいただけると思う。春山 満はその瞬間その瞬間を大切にし、努力を続けてきたからこそ、最期は家族に看取られ幸せに旅立つという環境を整えることができたのではないだろうか?
そうであれば、これから私たちがどのように生きるべきかがわかる。
今この瞬間を大切にしよう。
僕は春山 満を見ていて、老いていく父を感じることが多々あった。父が亡くなったのは60歳という老いを感じるにはまだまだ早い年齢かもしれないが、難病の進行がその様に見せたのかもしれない。今、僕が言っている老いとは身体の老いのことであり、年を重ねれば皆平等に通る道である。
一方で、僕は父から心の老いを感じたことがない。難病が進行しても嘆いたり、諦めたりすることは皆無であった。身体の機能が奪われていく中でその現状を受け入れ、今置かれている環境を把握していたようにみえた。元気だったらとか、難病にならなかったらというネガティブな発言は、一度も聞いたことがない。
この老いという人間の摂理を理解し受け入れることで、嘆く人生ではなく、より自分の望む自分らしい人生が全うできると僕は父から学んだ。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |