前週に引き続きゲストは野村 啓司さん。今回のテーマは野村 啓司さんの「生き抜くヒント」である。話の中で、野村 啓司さんが先輩から「ひねくれたらあかん!」と言われたエピソードについて語っていらっしゃる。
そこで改めて、「ひねくれる」という意味を辞書で調べてみると・・・
・ねじれまがる。形状がゆがむ。
・性質、考え方などがねじけて素直でなくなる。
このように出てくる。
野村 啓司さんが先輩から言われた「ひねくれるな!」という言葉は、言い方を考えれば「素直になれ!」ということなのである。これは、私も春山 満から何度も言われた言葉である。何故、私は春山 満からこの「素直になれ!」という言葉を何度も言われたのか・・・。答えは簡単。私は素直ではなかった・・・本当に生意気だった。私は社会人を約10年経験したのちに、春山 満と出会った。
それなりのプライド、中途半端な知識、見栄、悔しさ・・・いろんなものが悪く作用し、私から「素直さ」というものを奪っていたのだろう。もしあのころもっと素直だったら、もっと春山 満から学び得ることが沢山あったのに・・・。今となっては後の祭りである。
だからいまだに繰り返し学んでいる。このコラムを何年も続けている理由は、まだまだ学び続けている最中だからである。素直に噛みしめながら。
今気づくのもそれはそれでいい。しかし、できれば気づくのは早い方がいい。
素直さ。何歳からでも遅くはない。もう一度見つめ直してみませんか?
今回も先週に引き続き番組放送100回を記念したイベントの模様だ。ゲストの元毎日放送アナウンサー野村 啓司さんに生き抜くヒントを伺ったが、僕が一番心に残った言葉は「辛抱するもんですね」という一言だった。40年近く同じ道を進み、極められた野村さんだからこそ言える言葉である。
アナウンサーの道だけではなく、どの道であっても辛いことはある。野村さんの話を聞いて辛抱とはただ単に辛いことに耐えるのではなく、次に打ってでるための耐え忍ぶ時間だと改めて気づいた。辛いことにぶち当たっている本人は「なぜ俺だけが・・・」と悲観したくなるが、この時こそ煮えくり返りそうな気持ちを落ち着かせ、辛抱し、次のチャンスを忍び待つ。だからこそ最後に野村さんが言われた「ひねくれたらあかん」という言葉につながってくる。
チャンスというのは、皆平等にそれぞれの回りを飛んでいると僕は思っている。そのチャンスを掴める人は、日々感度良くアンテナを張り巡らせている。ただ、チャンスを掴んだからといって成功するとは限らない。チャンスを掴んだが失敗する人もたくさんいる。それでも、シビアな世界を生き抜こうとするとき、最低でもアンテナを張り巡らさなければチャンスというきっかけすら掴めない。ふてくされ、ひねくれて、回りの人のせいにしたり環境のせいにする人は、どれだけ時間をかけてもチャンスは掴めないだろう。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |