ゲストは、おおさか往診クリニック理事長の田村 学さんである。今回は「フレイル」というあまり耳にしない言葉をテーマに話されている。「フレイル」を一言でいうと、「(年齢に伴って)筋力や心身の活力が低下した状態」ということだが、フレイルの状態で、きちんとケアをすれば老化予防になるということも話されている。ただ、筋力や心身の活力の両方を考えるとなかなか難しく、続かないのが現実。私はそんなとき、いつも一つのことに集中する。その理由は簡単。一つを極めたとき、自ずとそこに繋がりができ、必ず二つになるからである。
今回の話を例えると、筋力と心身の活力のケア、先ずどちらが自分にやれるのかと考えることが大切だと思う。私だと、きっと筋力のケアからはじめると思う。単純に動くのが好きだから・・・あまり考えなくてもよさそうだから・・・(笑)こんな理由でいいんですよ。でもこの筋力のケアだけに集中してコツコツやればどうなるか?コツコツやり、結果が出てくるわけで、健康に少し近づけるわけである。これって達成感がある。よりがんばろうと思ってしまう。ということは、この結果はまさに心身の向上に繋がっているといえないだろうか?つまり、達成感は人の心身を強くする。
今回言いたいことは、できないことをやる必要などなく、できることに集中すれば何かに繋がるのだということである。そう考えると気持ちは楽だし、これだけはやろう!という気持ちにもなれる!何かに集中するということは無限の広がりを見せるのかもしれない・・・
田村先生から初めて聞いた「フレイル」という考え方に、僕はかなり共感できるものがあった。詳しくはラジオのバックナンバーでまずは聴いてもらいたい。
弊社の新事業「グッドタイム トラベル」でもたくさんの事例を見てきたが、身体の元気は若い時に比べ落ちたとしても、心の輝きをいかにもつかで第三の人生(65歳以上)は大きく変わる。例えば、身体機能の回復もしくは現状維持を図るため高齢者施設などではリハビリを行う。若い時はある一定期間のプログラムをこなせば、元気な時と同様の身体に回復するだろう。しかしながら高齢になると、筋力面からしても回復することはかなり困難な状況だが、なによりも一番の問題点は目標がなくなるという精神的なことだと僕は考える。我々のサービスをご利用いただき旅行された方の中に、高齢者施設で丸二年間寝たきりの状態でベッドもリクライニング機能で上体を10度ほどしか起こせなかった方がいらっしゃる。しかし旅行が決まり、たった半年でベッド脇に腰をかけられるようにまでなられた。なぜなら明解な目標ができたからだ。
今の日本の高齢者は、身体が不自由になると目標がなくなり張りのない生活しか送れないと諦められている。実際に提供されているサービスから考えてもそう思われることは仕方がない。目標をもつことは機能回復を目的とするのではなく、第三の人生を最期までいかに輝かせるかというための手段なのである。若い時みたいに血気盛んな行動はできなくても、その世代に応じた楽しみ方をもっと増やせば生活に張りが出る。この第三の人生が輝くことこそ、日本の新しい大きな価値となると考える。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |