今回のテーマは「不易流行」。辞書で調べると、「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくこと。また、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易の本質であること」と書かれている。変わるべきところは変える。変えないところは変えない。簡単に言うとそういうことである。ここで大切なことは、変わるべきところよりも、変わらない「本質」というところだと思う。
哲朗社長も仰っているが、このラジオも「春山 満の本質」を様々なゲストを招き、様々な方向から情報として伝えている。ここでのポイントは「春山 満を伝え続ける」ということにある。これが果たしていいのか?悪いのか?そんなことを議論する気はない。哲朗社長は「やりたいこと」を素直に我儘に続けているのである。ちょっと言葉が悪いかもしれないが、それも本質なのではないだろうか?
人がいないと生きていけないのは事実。こんな私でも人に合わせていることが多々ある。それでも、死んでも変えられない己がある。そこを変えてまで人に合わせる気は全くない。これは私の我儘である。生きていたら「やりたいこと」を「我儘」と言っても、全てはできるわけではない。しかし、それでも変えられない我儘なところをもっと大切にしたい。それをなくしてしまうと、生きがいも見失うのではないだろうか。
いくつになっても周りに気を使うという変わらないといけないところと、我儘に子供のように変えられない部分を持ち、私は生き続ける!
『不易流行』という言葉は父 春山 満が大切にしていた言葉であり、また僕も父から会社を受け継ぎ大事にしている言葉でもある。『不易』とは、「絶対に変えてはいけないもの、ことの本質」。『流行』とは、「時代と共にしなやかに変化させること」。
この相反する言葉を取り入れていくことは非常に難しい。弊社の基本理念では“望まれていながら提供されていなかったものを提供する”や“会社は小さく、ネットワークはでかく、利益はしっかり”というものがある。ここには介護や福祉という仕事内容の制約は一切ない。ということは、その時代に合わせた“ニーズの裏のウォンツ”を狭く深く徹底していくまでである。広告宣伝でいうと、ラジオや新聞広告がこれまでは一般的であったとしても、ネットマーケティングに変えていくことも重要だろう。
僕は基本理念を曲げるつもりはない。それは父がそうしていたからではない。僕はこの軸<理念>をビジネスとすることに興味がある。そして面白みを感じている。理想だけでは上手くいかないが、理想を掲げ一歩ずつ近づくことが重要だと思う。厳しい北風が吹きつけてきたとしても耐えなければいけない時期もある。しかし、春の日差しが差し込んできたとき、一気呵成に打って出る。
『不易流行』
どんな状況であっても心の片隅においておくべき言葉だと僕は思う。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |