第91章「“好景気は全ての矛盾を覆い隠す”この言葉の意味を今こそ考えてみよう」
今回は、「アベノミクス」の影響で日本経済が好景気に向かうかについて話している。未来は誰にも分からないが、本当に日本は良くなるのだろうか・・・?新たな政策に過剰な期待をし調子に乗っていると、気が付けばあっという間に逆方向に動いてしまっている事がある。こういった経験が、私たち日本人にはあるはずだ。それは「バブル」がはじけた時だ。あの頃の現実と教訓をしっかり認識できていれば、少し景気が良くなっても決して調子に乗らず、日本、そして自分の成長のために愚直に努力するはずだが・・・。
しかし、実際の動向はどうも少し違う。マネー関係の雑誌が初めてこの時代に売り切れたそうだ。そして、また最近やたらと株とかFXとかいう話を聞きくが、バブル期のように「買い」だけもっていれば儲かるような状況にならないだろうか?
「アベノミクス」は結構なことだが、数か月前のヨーロッパ危機は一体どこにいってしまったのか?震災後にいたるところでよく耳にした「絆」という言葉すら、あっという間に聞かなくなってしまった。歓喜も、悲哀も、やがて記憶から薄れていき、そしてまた同じ事が繰り返されていく。
これだけ情報や変化が速い時代、何が起こってもおかしくない。だからこそ危機管理が重要なのだ。何も考えず、ただただ前向きに生きようとするのは、ただのポジティブ馬鹿だ。真のポジティブとは、いま立っている自らの地盤を固め、危機管理が常にあり、だからこそ一歩先に前向きに踏み出せるものではないだろうか。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
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