外国人材受け入れ拡大! いよいよ国会へ
11月2日のNHKによりますと、政府は今日の午前中の閣議で、外国人材の受け入れを拡大するため、新しい在留資格を設ける出入国管理法の改正案を決定しました。
来年の4月から外国人材の受け入れ拡大を目指して、新しい在留資格である「特定技能」の「1号」と「2号」を創設します。これは、単純労働は受け入れないという従来の政策を転換するものです。
「2号」は5業種のみ
同日の朝日新聞によりますと、基本的な技能を持つ「1号」は14業種が対象として検討されている一方、より熟練した技能を持つ「2号」は、対象が5業種(◇建設業◇造船・舶用工業◇航空業◇自動車整備業◇宿泊業)にとどまっているようです。
「介護」は2号の対象外?
介護は「高度な専門人材」を対象とした在留資格「介護」があるため、「2号」の対象として検討されていない9業種の1つになったようです。
国家資格である介護福祉士に合格すれば、在留資格「介護」が取得できます。EPA制度や留学制度で来日する外国人が、介護福祉士の合格を目指していることを鑑みると、「2号」の要件である「より熟練した技能」=「介護福祉士」は、ある意味当然と言えるでしょう。
最後に
法案には、与党の要求を踏まえ、法律の施行後3年が経過したら新たな制度の運用を点検し、必要な措置を取る、とする見直し規定が盛り込まれています。
これでは与党自ら「欠陥法案」と言っているようなものです。
外国人材は「物」でも「労働力」でもありません。意思を持った一人の「人間」です。
介護人材は世界中で激しい獲得競争が繰り広げられています。それを忘れた制度設計では、日本は3年を待たずして世界から誰も来てくれない国になります。既に日本は「選ぶ」立場から「選ばれる」立場に逆転していることを忘れてはなりません。