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春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜

闇に活路あり

第二十九章其の二


更新日:2012.1.11
変化を楽しむ自分になろう 其の二

■ 商品を実際に体感

草g剛さんは二十九歳。さわやかな青年だった。まる一日密着して、私の会社や仕事ぶりを見学、取材。淡路島にも同行して、私が総合監修している「ニュー・アワジ・リタイアメント・ビレッジ」の現場も見た。私が難病でいろいろなものを失いながら、逆に新たに見つけてきた価値観、そこから生まれた商品やビジネスを彼は体感した。

テレビで紹介された世界で初めての「音声で動く自動寝返りベッド」は三洋電機と共同開発したものだ。 私のように重度の障害を持ったものにとって、寝返りがどれほど大変なことか。寝返りができないからといって「寝たきり」を続けると、やがて床ずれをつくり命まで奪われる。もう一度自分の意志で動作できる自然な寝返りを取り戻したい。

これは私だけの願いではなかった。妻も私を寝返りさせるために二時間ごとの断続的な睡眠しかとれない。自動寝返りベッドが誕生して、十一年ぶりにその労苦から解放された。 介護する人をハッピーにしなければ日本はもたない。まさに私の商品開発における自信作。

草gさんは、実際にベッドに横になって体験し、その寝心地の良さに「すっげー。だけど春山さん、これ、かっこいいー」と連発した。

プロデューサーの話では、番組収録が終わって最終の飛行機で帰る時、私の話で持ちきりだったという。普通、彼らは収録が終わったら自分たちの世界にすぐに戻るのに、その日の草gさんはいつまでも「春山さんってすごい」と言っていたらしい。

(次回に続く)







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