更新日:2010.7.30
命を知り、命を立てる 其の一
ふと思い返せば、私は小さなころから一つの性癖を変わらずに持ち続けてきたような気がする。
■ 試行錯誤の半生
チャンバラやビー玉遊びに明け暮れた幼少のとき、成金になった親父に連れられて六甲のゴルフコースを駆け巡った少年時代。
スキーを覚え山遊びに夢中になりながらも、将来の進路に疑問を持ち始め貪るように本を読んだ大人への入口。
挫折、家業の倒産、そして社会人として、親の借金を背負いながらも夢だけを膨らませてスタートした自立への一歩。
時を同じく不本意にも降りかかる難病の宣告。
不動産業という生き馬の目を抜く世界で勝ち上がろうと野心を持ちながらも、現実社会の大波にもまれながら借金で雪だるまのように太る
この身を支えるものは、走れなくなり、歩けなくなり、やがて手も利かなくなるという情けなさ。
しかし、今思い返せばこの時代こそ、私にとって人生の大学院のような年月であった。
なくす端から色々なものを見つけ、逆境だからこそ爽やかでなければチャンスは巡ってこないという人生の哲理を身を持って体得し、
そしてみつけたヘルスケアビジネス。
誰にでもあるささやかな試行錯誤の半生ではあるが、「よくやってきたなあ」と、時にはふと溜息(ためいき)混じりに自問する。
(次回に続く)
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