更新日:2010.11.19
ささやかでも爽やかに 其の三
■ 生と死は表裏一体
命の灯火を見つめる時、私は中国の儒学者、孔子の言葉を思い出す。
彼は弟子の子路から唐突に「先生、死とはどういうものですか」と問われた時、こう答えたという。
「未だ生を知らず。いずくんぞ死を知らんや」
生きるということを知らないのに、どうして死のことがわかるのか。
「生」と「死」はまさに表裏一体。
「いかに死ぬか」を考えるということは、「いかに生きるか」を考えること。
泣いて恨んで、他力に委ねても一生は一生。
それなら、この一度限りの生を、ささやかでも爽やかに、そして最後まで自己責任で生き抜きたい。
(次回に続く)
|