更新日:2012.11.14
喜ばれずして発展なし 其の三
■ いびつな繁栄の果て
これは何も病院に限った事例ではない。
病院の倒産と、銀行の倒産は似通っている。片や絶対値切られない診療報酬という「お宝」に守られ、片や旧大蔵省認可という「鎖国」に守られ、適正な競争原理と市場原理も働かず、事実上お客様を無視していびつな繁栄を続けてきたなれの果て。そして世間は騒ぐ。病院が潰(つぶ)れ、銀行が潰れ、大企業が倒産すると、「これでは日本がもたない。潰しては地域が立ち行かない」と。
そんな言葉に騙(だま)されてはいけない。
国民は、消費者は、そんなに馬鹿ではない。
マーケットには、モラルハザードが存在する。競争の中から勝ち上がる本物のサービスを、国民は待ち望んでいる。
お客様に喜ばれずして産業の発展なし。
使い古されたこのキーワードが、今こそ新鮮に輝き出す。
(次回に続く)
次回更新日 : 2012.12.12(水)
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