『弟子 宮内 修が噛みしめる、師匠 春山 満の言葉』
第5章


人と向き合う際の『理論哲学』

『春山 満』から本当に耳にたこができるほど聞かされたキーワードである。

まず、この『慣れるな、照れるな、ためらうな』とはどういうことなのか簡単に説明する。
“慣れる”とは
何事もやり始めは新鮮で興味を持ち楽しくできるのだが、次第に良い意味でも悪い意味でもその環境に馴染んでくると新鮮さがなくてなってしまう。結果的に、慣れが生じてくる。
“照れる”とは
慣れが生じる事で新鮮な気持ちを忘れ、当たり前に行っていた事が恥ずかしいという気持ちを持ち始め、これが結果的に我々の心中で照れを生じさせる。
“ためらう”とは
心中で照れが生じると最終的に行動も伴わなくなる。

今回のキーワード『慣れるな、照れるな、ためらうな』に基づきこれを実践している某大手IT関連企業があるので一部事例を紹介する。

この会社はとてつもなく規模が大きいが、大手会社に慣れることなく社内ルールとして厳守していることがある。
@ 会社規模が大きいだけに社員数も膨大である。もちろん全社員がそれぞれの名前を把握する事は出来ないので、全社員が常に名札をつけ、相手の名前が直ぐに見られるようにしている。
A 無駄な経費削減の提案を社員通しで年中行っている。
B 会議は5分前集合で30分までと決められている。
C 毎週月曜は全体朝礼で、その後は全員で掃除をする。

皆様の周りで、前記とまったく逆行している企業はないだろうか?

● 経費は使い放題で、社員は福利厚生や社内待遇の文句ばかりで利益を上げるなど考えていない。
● 会議はみんな遅刻でダラダラとやたら長く、さらに明確な結論がでない。
● 朝礼なんてやらない。(朝礼の必要性を見い出せていない)

今日までに誰もが知っている、世界でも通用する巨大な企業に成長し存続させる為には、様々な情勢やマネーゲーム等が関係することも多々あるが、それ以前に、社内及び社外に於いて緩慢な「慣れ」を払拭し、それを貫いていることが成功に寄与しているのではないだろうか・・・

私は、『慣れるな、照れるな、ためらうな。』とは、挨拶・依頼・謝罪等の場合に
人と向き合う際の「理論哲学」であると解釈している。
とは言っても、我々は人間なので悪気がなくても慣れが出てしまっている時がある。勿論、完璧に決めた事をやり続ければ良いが、そうもいかないのが現実ではないだろうか。だから、周りが気付いたら注意してあげればよいのだ。それ以前に個人個人が意識を高め、まず慣れない、そして照れない、最後にためらわない!これを心に留め続ける努力は必要だ。
さぁ、いよいよ次回がドラ息子企画シーズン2の最終章となります。皆様はこれまでに登場した『春山 満』の「キーワード = 哲学」をどのように解釈し行動に移しているのでしょうか・・・
是非とも、このコラムから皆様のヒントにしていただき、それぞれの職種や環境に当てはめて前向きに熟考していただければと思う。

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宮内 修 プロフィール

アイシーズ株式会社 代表取締役

1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表
執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。
大学卒業後、ミズノ株式会社へ入社しゴルフ用品の販売を主に手がける。その後、オリックス・リビング株式会社に入社し有料老人ホームの開発や営業、運営の責任者を歴任。 2008年10月に有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅を紹介するアイシーズ株式会社を設立し、代表取締役に就任する。


春山 満 プロフィール

株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 代表取締役

24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。
2005年、オリックス不動産(株)と共同出資で、高齢者住宅運営会社
オリックス・リビング(株)を設立。2008年、ハワイシニアライフ協会名誉理事就任。

 

ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗

編集者 略歴
1985年     春山満の長男として生まれる
2006年     トランスパシフィック ハワイカレッジ卒業
          ネバダ大学(UNLV)編入
2007年 7月  同校中退
     10月  株式会社ハンディネットワーク インターナショナル入社
2010年 7月  株式会社エイチ ビー イー 出向
         Haru Colle 事業推進室 室長
     8月  共著 春山 満 & 春山 哲朗 『脳から血〜でるほど考えろ!!』出版
        (週刊住宅新聞社)

【編集者からの一言】
本企画の編集をしています春山哲朗です。現在Haru Colle事業推進室にて弊社代表取締役であり、私の父でもある春山 満の考え方を色んな角度から皆様にお伝えしていく事業を行っています。現在、閉塞感が漂う日本へ父の力強い生き方や考えを少しでも皆様の参考にして頂ければ幸いです。本企画は、父の一番弟子である宮内氏が父の生き抜く哲学を解釈し解説しています。何かご不明な点やアドバイスがありましたら、今後の企画向上の参考にさせて頂きますのでご意見ボックスへお気軽にご投稿下さい。

 


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