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春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜

春山 満の僕の元気 〜春山 満 コラム集〜 



第十一章其の九




更新日:2013.10.2.
第十一章 「限りある命を生きる」 其の九


■ 「親の面倒を見ない国 下」

 当然、これらの財源は税金である。デンマークの消費税は25パ−セント。1000円の物を買うには1250円を支払わなくてはならない計算だ。所得税は一律51パーセント。さらに地方税もあるので、たとえ1000万円の年収がある人でも手元には実質500万円も残らない。教育費、医療費、福祉のすべてがタダだといっても、これが高福祉社会の姿である。

 いや、それでもデンマークの人びとが幸せならいい。デンマークの人たちには自分たちだけの幸せのガイドラインがある。デンマークは徹底した核家族主義の国だ。子どもはどんなに遅くても、一八歳になれば家を出る。子どもが親の老後を見るという発想はもともとない。六七歳になれば、全員が年金受給者となり、もちろんそれからの医療・福祉はすべて無料だ。誰もが子どもの世話にならずにすむのである。

 だから、デンマークの酒場では、こんな言葉が交わされるという。
「寝る暇があったら遊べ。あの世に行ったらいくらでも寝れるんだ」
なるほど、デンマークの酒場をのぞいてみると、お客さんのほとんどはお年寄りだった。もう充分に働いたから、あとは天国に旅立つまで遊ぶというわけだ。


(次回につづく)





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