「僕の宿命」

人生にはどうしようもない定めがあると思います。それは一般に「宿命」とよばれるものです。 僕にとって進行性筋ジストロフィーの発症は、まさにその宿命でした。
人生はじつに面白い、と思います。自らの命を知って、自らの命を立てる。これを「立命」といいます。 宿命を嘆くのではなく、限りある命を知り、自らの力で人生を切り開いていく。僕はそういう志や気力のもとに、 大きな運が開けてくるのではないかと思います。
「春山さんは強いですね」とよくいわれます。しかしそれは大きな誤解です。
僕が強いのではありません。人間は本来強いものなのです。
僕はただ生き抜いてきただけです。
そしてこれからもただ生き抜いてゆくだけです。