第34章 「世の中悪いヤツもおる、騙すヤツもおる。
それでも今を生きて、いろんな試練の中から力をつけて行こう!」
「足が動かなくなった、手も動かなくなった、字も書けなくなった。ただ、僕は泣きたい気持ちを抑えてラッキー、俺はしゃべれる、聞こえる、見える、感じることができる。そして何よりも考えることができる。"それだけでラッキー!!"と、こうやって僕は生きてきたんです。皆何があっても大丈夫や〜!」
今回のラジオ放送の最後に春山 満が締めた言葉である。ここで話は変わるが、人はそれぞれ短所も長所もある。ただ、なぜか我々は人の短所に目がいってしまう。そもそも短所を直すことなど、この短い人生で克服できる事なのであろうか?それよりも自分が人生経験において自然と身についたものを積極的に伸ばす方が、断然に有利に働きかけるのではないかと私は思う。
それは春山 満を見ていると日々感じることができる。自らの身体が不自由になった瞬間、春山 満は、自分の手の代わりとなる人、車椅子を押してくれる人、更に足代わりになるスタッフは、ビジネスで成功してから雇えばいいと考えた。ここで述べた春山 満の不自由な身体は、明らかに『短所=ディスアドバンテージ』である。ただ春山 満は残された機能"話せる、聞ける、見える、考えられる"を正に『長所=アドバンテージ』として一心不乱に、伸ばしていった。そしてビジネスで成功をなしとげたのである。
よく身の周りでどうでもいいことで悩んだり、仕事でも考え過ぎて動きがとれなくなる人をみるが、これは明らかに時間の無駄である。頻繁に悩んだり仕事で考えすぎる人は、それは明らかに短所である。もうそんな短所とは決別し、即行動に移した方が良い。今一度、勇気を持って、短所なんて見るのをやめて呪縛から自らを解き放ち、長所だけ伸ばすことだけに注力してみては如何であろうか。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |