第48章 「ニーズの裏のウォンツを狙え!ニッチのガリバーになったらええんや!」
春山 満は、大企業もスタート当初は零細企業であったと述べている。確かに現在成功を収めているどの企業もいきなり大きくなったわけではない。やはり世間の新たなるニーズに反応し、いわゆる隙間産業を見つけたものが会社を大きくするチャンスをつかみ、結果として市場でトップシェアの権利を得られる為のシナリオだと思う。
恥ずかしながら、私は思うように売上が上がらないと、その時点ですでに市場の限界なのではないかと、それらしい言葉を並べていたことがある。そして得意の「無いものねだり」をしていた時期もあった。「お金がない」「あともう少し早く参入していたら」「最初の失敗がなければ」・・・などの都合の良い事を言っていた。
そもそも、会社の舵とりである経営者がこのような言い訳を並べては駄目だが、私は組織において経営者の理念や判断が全てだとは思わない。私が目指す組織とは正にエジソンが作り上げた研究チームなのである。エジソンがノーベル賞を辞退したことは有名な話だが、理由は「この賞はチーム全員で研究した成果であって、個人のみの功績ではない」としびれる事を言っている。時代はどんどん変化していき、それぞれの個性が強い世の中となった。また、価値観も世代間で大きく変わってきたように思える。今後は個々の役割と責任を明確にし、全員天才型組織が求められるのではないかと感じている。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |