更新日:2008.6.25
「障害者って、どんな人だろう?」(前編)
障害者って何だろう。
足が不自由になって車いすを使ったり、
手が不自由になってそれまで通りの生活ができなくなることをいうのだろうか。
障害者って、どんな人だろう。
心身の機能を一部失った人のことをそう呼ぶのかな。
そして普通の生活を何気なく毎日送っている人のことを、健常者と呼んでいるのかな。
でも、「常に健康な人」なんているだろうか。
人は赤ちゃんで生まれ、成長し、やがてお年寄りになって一生を終える。
赤ちゃんは食事も排泄も寝返りも自分ではできない。
お腹が空いたり、おむつが濡れると夜中でも遠慮なく大声で泣き叫ぶ。
だけど赤ちゃんの世話を「介護」とはあまり考えないし、
赤ちゃんを「障害者」とは呼ばない。
なぜなら赤ちゃんは日に日に成長し、元気に大きくなるから。
そして少年期、青年期、中年期へ。
だけど、この時代すら本当に「健常な時」といえるだろうか。
例えば女性の多くは妊娠を経験し、手助けが必要になる。
でも、赤ちゃんが生まれる間際の女性が健常だろうか。
毎日サッカーに汗を流し走り回っていた少年が、時には怪我をし松葉杖をつくこともある。
逆に眼鏡なんてなかった時代には、
今、眼鏡をかけているたくさんの健康な人は、目が不自由な人、
それこそ「障害者」と考えられたのだろうか。
こう考えてみると、この世の中に障害者なんていない、健常者なんていない。
みんな弱いところもあれば、強いところもある。
それをお互いに認め合って、助け合って、尊重しあって
それぞれの役割を果すのが、「社会」なんだよ。
(次回につづく)
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