第76章「一生一回の人生やで!
ささやかでも、さわやかに、最後まで自己責任で自己選択や!」
今回の放送内容で春山は、現在の社会保障制度にメスをいれている。しかし、何年も寝たきりで、最期を病院で迎えるというのは如何なものだろうか。皆公平にいつか間違いなく訪れる死。私たちの希望として、どのような形で最期を迎えたいのだろうか?
私は賑やかなところ、まさに居酒屋みたいなイメージの施設で最期を迎えたいと思っている。
● 若者たちが元気に、少々うるさいぐらいの活気のなかで働き、スタッフが少し生意気であっても明るい施設。
● 平気でお客様をアダ名で呼ぶが、でもなんだか温かみがある施設。
● お客様が天に召された時には本気で泣き、そして思い出に笑い、送り出せる施設。
● ウソっぱちの接客業なんて必要としない施設。
介護施設の中には、究極のサービス業を目指したいがために、軽々しくリッツカールトンやディズニーランドを目標にする施設があるが、コンセプト自体が非常に曖昧な場合が多く、全く理解し難い。
私は自分の理想とする施設をつくることに、あえて挑みたい。これまでの常識を疑い、これまでの常識から外れるのではなく、これまでの常識を打ち破りたい。いつか本気で笑え、泣ける介護施設をつくりたい。
そしていつの日か、いい意味で楽しく最期を迎えられる施設をつくってくれる人という意味で「おくりびと」と呼ばれるようになりたい。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
編集者 略歴 |