第4章 「脳ミソは使えば使うほど、ようなるんやで〜!」
私は前職で春山 満に弟子入りし日々修行をしていた時代がある。その前職を退職し、春山 満の下から一旦巣立った後、あるセミナーで「脳」についての勉強をする機会を得た。そこで学んだことは、「成功者は脳に条件付けをする」 という事であった。
さて、脳に条件を付けるとは、一体どの様なことなのか・・・?
@ 明確な目標と目的を持つ。
A ツキのある人間と付き合う。
B 人に感謝を忘れず素直であること。
C 信念と熱意があること。
D プラス思考を習慣化すること。
私は今も上記5点を日々自分に言い聞かせ活動をしている。
元々私は、どちらかというとネガティブ思考が強かったと思う。それは、自分が生まれ持った境遇である。他人から見ればプラスに考えられる事を自分はネガティブに捉えていたと思う。しかし、師匠「春山 満」に出会い、師匠の下で日々過ごすうちに、私は自然とプラス思考になっていった。
私は日々師匠の姿を見て共に行動していく内に不思議な感覚を師匠に対して覚えた。それは、手も動かない、足も動かない、何もかも一人で出来ない車椅子の中年親父が希望に満ち、キラキラと輝いている姿だ。ネガティブという言葉が世界で一番似合わない人と言っても嘘にはならないだろう(笑)。
では、師匠は常にポジティブな人間なのだろうか?私はそうは思わない。師匠だって私たちと同じ人間なのだから、ネガティブになる事もあるだろう。しかし、師匠と私たちでは何が違うのか。
それは、ネガティブな自分を脱却する為の行動力と頭の切り替えスピードである。例えば、誰しもが予想だにしていない難病をある日突然医者から告げられたとする。誰もが奈落の底へ落ちてしまう。
そして、その難病によって自らの可能性を「もうこれは出来ない、あれも出来ない」と制御してしまう。ただ、師匠はネガティブな気持ちになったとしても、ここから直ぐに頭を切り替え、残された機能をどの
ように活かせば自分の目的を達成できるのか、と考えるのだ。そして、「こうすれば出来る」と師匠が思ったら、周りの意見なんて気にせず自分の信じた道をひたすら突き進む。この奈落の底で決して留
まらず、頭と身体の瞬発力が私たちと大きく違う点ではないかと私は思っている。この瞬発力を身につける為には、考えてから行動するのではなく、考えながら行動していく事が何よりも大切なのだ。
そして、春山 満は今回ラジオの最後で「目の前にあることを不思議がり、悔しがり、喜べ」 と語っていた。しかしながら、豊かになった日本人は、考える事を忘れ・・・悔しさも忘れ・・・喜ぶことも忘れた。
残念だが我々人間は、時の経過とともに 「何か」 を忘れてしまう。
だからこそ、私は日々の様々な出来事や気付きをしっかりと胸に刻み込む為に、毎日ノートに書き記している。不思議な事や悔しさ、喜びも全てである。
師匠のように一瞬で頭に刻み、それを記憶し続けることは出来ない。ただ、私たちはメモを取ることや自分で色んな事を調べる事ができる。私は決して師匠と同じ事が出来る様になる必要はないと思う。
我々が出来る事を習慣にし、反復して脳を使い続ければ良いのだ。
宮内 修 プロフィール
アイシーズ株式会社 代表取締役 1973年3月に父 宮内 義彦(現オリックス株式会社 取締役兼代表執行役員・グループCEO)の次男として生まれる。 |
春山 満 プロフィール
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。現在首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |
ドラ息子企画 編集者 春山 哲朗
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