本日のテーマは「老いは余った人生じゃない、グッドタイム!」。ラジオでも話していたように、春山 満はいつも「老後とは老いた後。あとは死ぬだけじゃないか!」と言っていた。まさにその通りだ。
本来、高齢になればなるほど楽しむのが人生。例え介護状態になっても同じだ。それでもいろんなところで矛盾がある。いまだに体操をしたり、散歩をしたり、ボーッとテレビを見たり、七夕になれば願い事をかく。イベントという名のもとに、たいして美味しくもない料理を食べさせられ、退屈な時を過ごすことを余儀なくされる。 そんな介護施設がまだあるのも事実だ。
自分が高齢者になったら・・・。
例え介護状態になっても・・・。
仲間と酒を飲み、笑いの絶えない中で私は過ごす。そんな高齢期を迎えたい。だっていい大人が、正直言って今更体操をさせられたり、七夕に願いを書くなんてありえない。だって、最後ひと踏ん張り楽しんで終わるだけですから。私は今、介護関係の仕事をしているが、いつかそんなニーズに答えられる何かをつくりたい!
僕たち日本人は、母国語として日本語を当然の如く使用しているが、海外からはとにかく難しい言語だと言われている。ひらがな、カタカナ、常用漢字だけでも2,000字を超える数。英語はアルファベットの大文字、小文字合わせても52文字からの組み合わせで表現できる。そして、日本語は言葉の数が多く表現も多種多様だ。しかし、表現が多すぎて時には変な言葉も生まれる。
これはラジオの放送内容でも言っているが、人は、子育てを終え定年退職を迎え孫との時間を楽しむような年になると、「老後」「余生」という言葉で表現される。一生懸命働きぬき、子供を育て上げ、やっと迎えたご褒美の時間を“老いた後”、“余った命”となぜこんなネガティブな表現を使うのか。福祉先進国と言われているデンマークではこの時間を“グッドタイム”と表現する。
年をとったら何もすることがなくなってしまう世の中ではなく、年を重ねて頑張ってこられたからこそ待っているたくさんの楽しみがあり、それを選択していただけるサービスを我々は提供していかなければいけない。公的介護保険適応の選択肢は本当に幅が狭く偏っている。もちろんニーズを満たすことも最低限は必要だが、われわれ民間企業はお客様に「そう、これ!」と選択してもらえる、ウォンツを駆り立てるサービスを提供しなければいけない。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |