今回のテーマは、人を育てるということ。これは永遠のテーマである。自分を変えられないのに、部下を変えるなんて至難の業である。そもそも正しい方法なんて存在しない。部下の育て方・・・なんて本を読んでもわかるはずがない! 結局、自分が成長していくこと以外にないと思う・・・。春山 満は、所謂鬼軍曹・・・。
まあ、鬼なんてレベルではなかったのだが・・・。悪魔・・・大魔王・・・とでも言った方がいいような?(笑)。 いつも恐い恐いと言っているが、普通のレベルの恐さではなかった。さらに口喧嘩のスペシャリストなのである。例え春山 満が間違っていても、何も言えない。こんな状態は、今だとブラックとかパワハラとかになるのだろうが、そんな用語は春山 満の前では全く通用しない(笑)。
ただ春山 満は物凄く勉強熱心だった。情報をよく知っていて、 雑学にも本当に詳しかった。また、本をすごく読んでいて、日々努力していることがわかった。春山 満は本当に努力家であった。努力して、結果を出し、わがままを言う。それは人がついていくはずである! プロ野球選手にも、夜は馬鹿みたいに遊んでいるのに、よく打つバッターがいるようである。ただそのバッターは、夜どれだけ遊んでも、誰よりも早く練習をしているらしい。 結果を出す人というのは努力家であり、ちょっとやんちゃな 人・・・なのかもしれない。 部下は、そんなワクワク、ドキドキさせてくれるような人についてくるのではないだろうか?
ラジオでは生意気なことを言っているが、人を育てるということは本当に難しい。僕は中学校、高校、大学とサッカー部のキャプテンを務めていた。中学校と高校までは監督とコーチがいたが、大学ではサークルに近い形だったので、僕が練習メニューや試合のスタメンなど全てを決めていた。ここで特に難しかったのがスタメンを誰にするかということである。普段から一生懸命練習熱心な選手もいれば、抜群の実力はあるけど練習には不真面目な選手もいる。僕もサッカー経験者だけに初めは実力重視でメンバーを構成していたが、試合に勝てたとしてもチームの雰囲気があまり良くないことに気づいた。そこで僕は基本的なスタメンは従来通りに組み、実力では劣るけど練習熱心で諦めず頑張っている選手を途中から起用したり、ある時には先発メンバーで起用するようにした。そうするとチーム全体に良い緊張感が生まれ始めたのだ。団体競技のスポーツではどれだけチームの実力が劣っていたとしても、モチベーションが高まると小が大に勝ることはよくある。こんな試合の時はヒヤヒヤするシーンがあったとしても、何故か負ける気がしない。
スポーツとビジネス、世界は全く違うが、どちらもまずは自分が成長しなければ変わらなければ人はついてこない。僕が高校の時、強烈な監督に言われた一言が、今でも心に焼き付いている。「努力したらスタメンに入れると思うな!但し、努力をしてない奴は絶対にスタメンに入れない。もしスタメンを掴むチャンスがあるとしたら、努力し続けて結果を出した奴だけだ!」
僕は今人を起用する立場にあるが、まずは自らが努力し成長し続けなければ人はついてこないと思っている。これは常に脅迫されている精神状態だが、この緊張感を持ちつつ結果を出さなければ、人を育てることはできないと思う。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |