今回のテーマは、「理不尽」である。放送の中でも話しているが、世の中平等ではない。理不尽なことも沢山ある。でもそれが人生なのかもしれない。 たとえ理不尽なのはわかっていても、それを言い訳にしながら生きるわけにはいかない。 理不尽だとわかっていても、自分のやるべきこと、そして能力を最大限に発揮することを見つけなければいけない。 そして、そのための努力を惜しんではいけないと思う。
では、どういう努力をするのか?とにかく行動しかない。 行動という言葉を使うと、それができないから困ってしまう・・・という言葉が返ってきそうだが・・・・・ 私も昔はそう思っていた。だから、こんなふうに考えるようにした。 引きこもるのも行動、本を読むのも行動、映画を見るのも行動、テレビを見るのも行動、飲みに行くのも行動 。こう定義してしまえば、気が楽ではないだろうか?
私にも引きこもりの時期があった。毎日ずっと家にいて、夜だけちょこっと飲みにいくか、アルバイトにいくか・・・。 ただ引きこもっていてもできることは沢山ある。それが私にとっては読書だった。 そして、引きこもっていたからこそ春山 満に出会えたのである(笑)。 最近でもたまに、引きこもりたくなるときもある。これだけ人に会っているのに、誰にも会いたくない・・・そんな日はいくらでもある。 そんなとき、好きな映画を見る。現実ではない架空のことかもしれないが、心が奮い立てばいいと思う。 せっかく引きこもるのであれば、いい本、漫画、映画等々と沢山出会っていれば、それは行動したことと同じである。 それを徹底すれば必ず違う行動をとりたくなるもの・・・である。
僕は20代前半まで世の中が理不尽な事に恨み、その恨みを爆発できず、我慢し続けていた。ある時、僕の中での我慢の糸が切れ、リアルに逃亡した。この時も「お前は社長の息子だからそんなことが出来るんだ」と多くの方から言われた。今考えてみるとその意見も正しい。一般の社員がそんなことをやってしまえば、クビになることは間違いない。そんなことを考えると今さら出来たもんじゃない。
ただもう一方で思う事は、逃亡に踏み切るまで悩んだことがあるか?そこまで真剣にぶつかったことがあるか?はち切れるまで我慢したことがあるか?
僕は僕がとった行動を肯定するつもりはさらさらないが、落ちるところまで落ちたら後はすごく楽だ。その時から社長の息子というプレッシャーから解放され「どうせどう見られてもケチ付けられるんだったら、ドラ息子のままいこう」と心に決めた。そうすると今まで恨み続けていた人、事柄が可愛く見えてきた。そして自分が変わると嘘のように周りの人の対応も変わってきた。
ここで学んだ事は、人を変えよう変えようと思っても中々変わらない。だったら自らがまずは変わってみる。そうすると周りの反応が変わり始める。万が一、周りが変わらなかったとしても自分の見る目が変わっている。結果的に僕には変わった世界に見えるのだ。時にはプライドを捨て変わらなければいけない時がある。その時は思い切って捨ててみてはどうだろうか。きっと新しい世界が拓けるはずだ。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |