本日のゲストも兵庫県立美術館館長 蓑豊さんである。今回はラジオの中で蓑豊さんが「何でもいいから曲げないものをつくる」という話をされている。生きていると本当に悩み、苦しみ、もがきの連続である。その中で人は何かに助けを求め、たくさんの学びを得る。でも学んだそばから忘れている・・・学びすぎて、本当に大切なことが何なのかわからなくなる。
生きていく中で私が大切にしていることは、「自分の土俵をつくる」「大切な言葉を一つ噛みしめる」である。「自分の土俵をつくる」ということは、自分の好きなこと、絶対負けない、得意分野を作るということ。「大切な言葉一つを噛みしめる」ということは、それだけを信じ、そして復唱し、習慣にするということ。私はこのたった二つのことを頭において毎日過ごしている。まずこれが幹になると考えている。幹がないと枝も張らないし、実もならない。幹がないまま過ごしても、毎日いろんなことに目が行き過ぎて、結局自分を見失ってしまう。そもそも人間には個々の器というものがある。すべてのことはできない。43年生きてきた私も、いまだに幹をつくっている。徹底的に作っている最中である。器が小さくても自分なりにできることがある。それは、誰にでもいえる。
そう、信じることができる。なぜなら、偉大なる車椅子社長から教わっているから・・・。だから何かを信じ突き進む。どうしても曲げられないことは曲げない。そうすればいつか大きな花を咲かせることができるのではないだろうか。
今回も蓑さんのお話を伺ったが、若い世代に重要なメッセージを発信してくれている。
「他の人には絶対負けないことを1つ持つこと。そのためには小さなことでも上手くいけば、それを自信に繋げること」
僕もこの言葉には凄く共感できる。人と同じことだけをやっていたら自分自身のスペシャリティは創れない。例えば、誰よりもプレゼンが上手いという能力があったとする。プレゼンが上手いということは話すことが上手なだけではない。話の組み立て方やオーディエンスの心情をいかに掴みプレゼンに挑むかなど、いろいろ能力が必要となる。その1つのことを愚直に紐解き、研究と学びを繰り返せば、人には負けない能力になり得るだろう。他人には理解し難いことであっても、狭く深く徹底して突き進むからこそ自分だけのスペシャリティとなる。
父 春山 満が進行性筋ジストロフィーを発症してから、自らの身体をセンサーに色んな商品やサービスの開発・販売をしてきた。難病をきっかけに身体が不自由になった方の気持ちが誰よりも理解できるからこそ、NO1でありONLY1のブランド力を発揮することができた。僕は難病でもなければ身体が不自由であるわけでもない。その真逆のまだ弱冠31歳の元気な若造だ。しかし、29年間超重度の障がい者を家族にもっていた。その経験を活かし自分だけのスペシャリティを築きあげたいと考えている。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |