今回のテーマは「青春時代は大事な人生の土台を作る時期」。春山 満の過去の放送を振り返っている。その中で春山 満のエピソードとして、本人が自身の若かりし頃を「歩く凶器」とたとえていたことに触れている。私が思うに、「凶器」なんて簡単な言葉では片付けられなかったのでは?と思う・・・(笑)そして、若い時は多くのことに悩むが、それこそが人生の土台を作るという話に及ぶ。若い時は悩みが多いと言われるが、本当だろうか?
私は今も毎日、悩み、もがき、苦しむ。それでも軸がぶれないよう、日々を必死に生き抜いている。今でこそ若い頃の悩み苦しむ経験は、良い意味であとあと立ちはだかる様々な困難に対応できるようになるとも思っている。簡単に言い換えると、苦しみ慣れ・・・とでも言おうか・・・(笑)人間って、ものすごい能力を持っている。そのひとつが「慣れ」である。悪い意味でも使われることが多いこの言葉だが、「習うより慣れろ」という成長を後押しする意味合いの言葉と解釈し、私の中ではポジティブ用語と捉えている。
昔も今も悩みの数なんて変わらない。たくさん悩む、ただ、悩みは必ず解決する。人間は「慣れ」という最高の術を持っているのだから。来る日も来る日も苦しみ、そして、それ以上に楽しみ、生きる・・・。これが人間なのだから・・・
青春時代がどの時期を指すのかは人それぞれの解釈だろうが、僕にとっては大学時代から社会人3年目あたりまでが青春ではなかったかと思う。海外へ留学したい一心でアメリカに行き3年ほど過ごした。明解な目標があり、そこへ向かって必死になり勉強した時期もあった。一方で、目標を見失いバイトのほかは遊びという時期もあった。何かを求め、ヨーロッパを一人放浪したこともある。そしてある光景に遭遇し、父 春山 満からビジネスを学ぶと決め、大学を中退し即帰国した。そして働き始めたのはいいが、1年経ったころ挫折し逃げ出したこともある。
青春時代を振り返ると、僕は楽しかった思い出より辛かった思い出の方が先に出てくる。ただ、今となっては悔しかったことや小さな成功の経験一つずつが確実に自分の身になっていると感じる。「20代は大いに練習しなさい。夢なんか叶えようと考えず、まず目の前のことに必死になりなさい」父は常々僕たちにこう言い聞かせてきた。今振り返ってみると20代前半より多少仕事はできるようになったが、あの新鮮な気持ちやなりふり構わない行動力を少し忘れていたかもしれない。こうやってコラムを書き続けていると自分の心が整理され、普段忘れていることにも気付かせてくれる。
気付いたら即行動。今日からまた新しい自分で動き始めよう!
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |