今回のテーマは「人を育てるということ」
人を育てる・・・これはほんとうに大切かつ難しい話である。基本的に言えることは、人を育てる、変えるには常に自分も育ち変わるしかない・・・ということが私の結論である。自分の敵は自分である。
例えば、春山 満から「学んでまねろ」というメッセージを何度も聞いているリスナーは多いと思う。ただ、聞いたさきから忘れてしまっていないだろうか?自分が変わらなければと思うあまり、いろんな手法に手を出していないだろうか?ここでいう手法とは自己啓発などの本のことである。いろんな本でも学びはできるが、少しうまくいかないとすぐに途中でやめてしまう、この繰り返しをしている人はたくさんいると思う。でも、私を含め何をやってもちっぽけな人間である。世間でいう成功者にはそう簡単にはなれない。だって凡人ですから!私を筆頭に!
ならば・・・どうせ簡単に成功者にはなれないんだから、バカみたいに一つのことを貫いてみるのはどうだろう?そして、それを誰よりも続けてみてはどうだろう?人に聞いても、本を読んでも、そう簡単には変われない。いつまでも言葉のマジックに騙されないで、自分に打ち勝つため、徹底的に一つのことを極めてみてはどうだろう?そして極めたそのときに、貴方のもとに人はついてくるのではないだろうか。
今回のテーマ「人を育てるということ」は、僕にとって一番難しいことかもしれない。なぜなら人を育てる前に自らが模範となり示さなければいけないからだ。実績と経験と知識を持ち合わせなければ人を育てることはまず無理だろう。
僕の会社の社員は僕よりもひと回り以上も年上のメンバーが9割だ。勤務年数も僕より遥かに長い。この会社で僕より多くのことを体験し経験し、会社の歩みを把握している。だから僕は時に社員の意見を参考にすることがある。自分に足りない部分を補ってもらっているのだ。但し、これまでの歩みがどうであろうと、新しいものを創出するために新しい考え方を入れる時もある。それは僕なりのロジックで説明する。これまでのやり方をガラッと変えたり、評価基準を変えることもある。
僕は先代社長が創り上げてきたこの会社を素晴らしいと心から思っている。しかし、新時代に突入し今後求められるものは、これまでと同様ではない。次の20年、30年を一緒に創り上げていくことを僕は考えている。どれだけ過去に素晴らしい実績を残していてもそれはあくまでも過去の実績。真実は未来を見据えた今のこの瞬間でしかない。教育という考え方も重要だが、共に学び、共に戦い、共に苦楽を味わうことが今必要なことではないかと、僕は考える。そしてこの経験が結果的に弊社の教育の原点となれば、この上なく嬉しい。
株式会社あすき 代表取締役 会長 1973年3月8日 東京都生まれ。 |
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル 春山 満の長男として1985年に生まれる。
高校を卒業後、ハワイの大学へ留学。その後アメリカ ネバダ州のUniversity of Nevada, Las Vegasへ編入。
2007年10月、春山 満からビジネスを学ぶため、株式会社ハンディネットワーク インターナショナルへ入社。
2012年7月、同社 取締役に就任。
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24歳より進行性筋ジストロフィーを発症。首から下の運動機能を全廃。1991年ハンディネットワーク インターナショナル設立。幅広いネットワークと体験を通した独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出。 |